| ―今週は「時差ぼけとその対処法」というテーマで、慈恵会医科大学精神神経科の林田健一先生に伺ってまいります。今日は、「時差ぼけのメカニズム」というお話です。もうすぐゴールデンウイークということで海外旅行にお出かけの方も多いと思うんですが、つきものなのが「時差ぼけ」。これは医学的にはどういう状態なんでしょうか。 |
| 林田 |
4、5時間以上時差のある地域をジェット機などで急速に移動した際に生じる一過性の心身不調和の状態、これを一般的には「時差ぼけ」と呼んでいます。私たちは「体内時計」というものを持っています。日本に住んでいる私たちは日本時間に合わせて動いているんですね。ところが、急速に海外に行くことによって、外は海外の行った先の現地時間で動いているのに、私たちの体の中は日本の時間を引きずっている。この時間のズレが原因で時差ぼけが起こっているといわれています。 |
| ―その体内時計というのは一体どんなものなんですか。 |
| 林田 |
私たちの眠るとか、起きるといった睡眠覚醒リズム、あるいは体温のリズム、それからホルモンの分泌なんかも、すべて体内時計という時計によって調整されているんです。今のところ、人間は約25時間の周期を持っているということになっています。 |
| ―1日が25時間ですか。 |
| 林田 |
そうなんです。従って1時間長いわけですね。これを我々は毎朝起きた時に1時間ずつ時計を合わせて自然に生活しているわけです。 |
| ―その時計がきちんきちんと動いている人ほど時差ぼけにはなりやすいということなんですか。 |
| 林田 |
日本で規則的な生活を送っていらっしゃる方ほど時差ぼけはきつい。このような見解がやはり成立すると思いますね。
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| ―いい加減な人の方が楽っていうことがあるんですか。 |
| 林田 |
日本でも不規則な生活で平気という方には、あまり現地時間とのズレを、体内時計が認識しない。そのような傾向があると思います。
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| ―時差ぼけになると、どんな症状が起きますか。 |
| 林田 |
時差ぼけの症状は、みなさんも経験された方が多いと思うのですが、一番多いのは睡眠障害、すなわち寝付きが悪い、寝たい時に寝れない、あるいは寝てもすぐ途中で起きてしまう、寝た気がしないといった、いわゆる睡眠障害の一般的な症状ですね。これが時差ぼけの症状としては、一番多いと思います。ただ、こういう状態が続くと、翌朝起きても頭が重かったり、あるいはイライラしてしまって集中できない、人によってはさらに消化器の症状、食欲がないとか、ムカムカしてしまう、胃腸の調子がおかしい。このようなさまざまな症状を来していますね。
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| ―では先生、今日の「健康ワンポイント」をお願いします。 |
| 林田 |
「時差ぼけは体内時計のズレが原因」。
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| (2003年4月21日放送) |